南中部沿岸地方ダナン市で3月末、人身売買および奴隷の防止策に関する会議が開催された。同会議で在ベトナム英国大使館が発表したところによると、直近3年間に英国で人身売買の被害者となった人の数は8400人余りで、このうちベトナム人がアルバニア人に次いで2番目に多いという。また、2007年から2016年までの間に同国で行方不明となった少年・少女288人のうち、ベトナム人が51%を占めている。
同国の児童虐待防止協会傘下の国家児童人身売買防止カウンセリングセンターによると、少年・少女らは留学支援をうたった人身売買グループに騙され、母国から英国へ連れて来られた。この人身売買グループは1人につき5億7000万VND(約280万円)の手数料を徴収しているという。
これまでの英国当局の捜査では、ベトナム人の犯罪者グループがネイルサロンを開設し、それを隠れ蓑にして売春やマリファナ栽培などの違法な活動を行い、こうした施設で英国に売られた被害者を働かせていることが分かっている。