(C) tuoitre, 裁判所を出るフオン容疑者 |
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄にあたる金正男(キム・ジョンナム)氏が2月13日に滞在先のマレーシアで殺害された事件で、マレーシア検察当局は1日午前、実行犯とされるベトナム人とインドネシア人の容疑者2人を殺人罪で起訴した。
2人は別々の車両でクアラルンプール郊外のセパン裁判所に護送された。検察側が起訴状を読み上げると、インドネシア人容疑者とベトナム人容疑者は順番に通訳者からインドネシア語とベトナム語でその内容を伝えられた。
検察側は起訴状を踏まえて、容疑者らがマレーシア刑事法第302条に触れる罪を犯したとして、有罪判決が下されれば死刑になると発表した。「それを理解できるか」という検察側の質問に対し、いずれも「理解できる」と答える一方で、無実を主張した。
15分間の起訴手続きを終えた2人は、防弾チョッキを着用して裁判所を出て拘留所に護送された。2人は4月13日に再び出頭し、高等裁判所に事件を送致する手続きが行われる予定だ。
今回の事件で逮捕されたベトナム人のドアン・ティ・フオン容疑者は、2月25日に行われた駐マレーシア・ベトナム大使館との面会で、事件について「ドッキリ番組の撮影だと思い込んでいた」とし、「自分は利用された」と主張。大使館は、マレーシア当局に対して同国の法律や国際法、国際慣行に従い同事件を解決するよう求めると共に、事件の解決にあたり外国籍の国民の正当な権利を尊重するよう要請している。