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ウイルスセキュリティ国内大手のBKAV社によると、2016年におけるコンピュータウイルスの被害額は前年比+19.5%増の10兆4000億VND(約540億円)に上るという。
被害額は、コンピュータユーザーの収入やウイルス感染によって妨げられた業務時間を基に算出したもの。中でもフラッシュメモリのウイルス感染率が83%と引き続き高い水準にあり、フラッシュメモリを介したコンピュータのウイルス感染は約1610万件確認されている。
同社によると、2016年はマルウェアの一種であるランサムウェアを組み込んだEメールの氾濫が特に目立ち、同年に送信されたEメールの16%にランサムウェアが組み込まれていた。ランサムウェアに感染したコンピュータはシステムへのアクセスを制限され、この制限を解除するためとして、被害者は作者に金銭の支払いを要求されるという。
また、標的型攻撃(Advanced Persistent Threat=APT攻撃)も増加し、2016年7月にはベトナム航空(Vietnam Airlines=VNA)のウェブサイトが改ざんされるという事件が起きた。このほか、BKAV社が行った調査の結果、セーフモードをアクティベートすることなくEメールの添付ファイルを開く利用者が全体の50%以上にも達していることが分かった。