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ハノイ市で17日、中部地方における洪水被害への対応と克服について会議が行われ、中部地方9省と関連当局の代表が参加し2016年年初から現在までの洪水被害が報告された。
防災に関する中央指導委員会によると、2016年年初から現在までの洪水による全国の死亡者と行方不明者は235人、推定被害総額は37兆6500億VND(約1970億円)に上るという。特に10月以降は、中部地方及び中部高原地方が立て続けに5回の豪雨・洪水に見舞われ、いずれも広範囲で長期間にわたりこれまでにない深刻な被害を受けた。
10月以降の2か月間の総降水量は、南中部沿岸地方クアンナム省チャーミー(バックチャーミー郡、ナムチャーミー郡)の2611mm、同地方クアンガイ省ミンロン郡の2729mmをはじめ、多くの地域で年間の平均降水量を上回った。
全国における10月以降の豪雨・洪水による被害は、◇死者と行方不明者:111人、◇負傷者:121人、◇家屋の浸水・破損:31万6000軒、◇稲田の浸水:4万2800ha、◇花卉畑の浸水:3万9000ha、◇推定被害総額:8兆5730億VND(約450億円)。
豪雨により各地の多くの河川が警戒レベル3以上となったほか、一部のダムでは貯水量が容量を超えていることから現在も放水を強いられ、また道路が冠水し住民の生活に大きな影響を与えている。これを受けて、政府と関連当局は調査団を組織し、各地のダムの現状を調査すると共に対応策を指導している。
気象予報によると、今年は豪雨シーズンの終わりが例年より遅く、中部や南部では12月中も台風や熱帯低気圧の影響を受ける可能性があるという。