財政省傘下税関総局は各省・市税関支局宛てに、不正取引の疑いが持たれているとして、ベトナムで独BMWなどの輸入・販売を行うユーロオート(Euro Auto)が保有するBMWブランドの輸入車の通関手続きの即時停止を指導する公文書を送付した。
これに先立ち同省は、ユーロオートが通関待ちのBMWブランドの輸入車を意図的に売りさばいたことや、原産地証明書(C/O)などの関連書類を提出しなかったこと、購買契約書やインボイスなどの偽書類を使用したこと、自動車の購入者を騙した形跡があることなどの違反を指摘している。
税関総局は最高人民検察院と協力し、同社の違反について調査を進めている。当局は、容疑が確定すれば、事件として立件し法律に従って厳格に処分する方針を明らかにした。
これに対し同社は、「偽りはなく、法律を厳守している」として同省に反発し、「税関総局が当社の説明に納得しなければ、自社の正当な権利を守るために権限のある他の機関の支援を求める」と強い態度を示している。なお、同社によると、同ブランドの輸入車については既にストックを確保しているため、短期的に見て今回の通関停止命令による影響は限定的だとしている。