(C) Hoang Yen, Tuoi Tre |
北中部地方ゲアン省で9月26日、イエンタイン郡タイタイン村在住のN.V.T.ちゃん(7歳)が腹痛、嘔吐、全身の痒みの症状で病院を受診したが、さらに発熱、食欲不振、恐水、恐風など狂犬病特有の症状も現れ、その後死亡した。T.ちゃんは1か月以上前に犬に噛まれ破傷風の予防接種はを受けていたものの、狂犬病ワクチンは接種していなかった。感染源の犬もT.ちゃんを噛んだ4日後に死亡している。
同省では、27日にも発熱、倦怠感、大量のよだれ、嚥下不能障害、恐水、恐風などの症状で病院を受診したフングエン郡フンチュン村在住のホアン・ティ・ハオさん(女性・38歳)が狂犬病と診断され、応急措置の甲斐なく死亡した。病院によるとハオさんは7月中旬に犬に噛まれ破傷風の予防接種を受けていたが、授乳中の子供への影響を恐れ狂犬病ワクチンは接種せず漢方薬を服用していた。
ハオさんを噛んだ犬も死亡しているが、この犬はハオさんの前にも近所の子供や多数の犬を噛んでいた。フングエン郡では同時期に約40人が犬に噛まれていることが分かっているが、狂犬病ワクチンを接種したのはわずか2人とのこと。
ゲアン省予防医療センターは緊急対策として、域内の犬や犬に噛まれた人、死亡者の関係者に狂犬病ワクチンを接種するほか、域内にいる全ての犬の健康状態を経過観察する。
同省では2014年から現在までに、2万5000人が犬に噛まれて狂犬病ワクチンを接種し治療を受けたため狂犬病を発症しなかったが、狂犬病による死亡者は39人に上りいずれも狂犬病ワクチンを接種していなかった。