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日本人に馴染みのある食材「海ぶどう」が、この1、2年でベトナムの中高所得者層に人気が出てきている。海ぶどうはシャキシャキと歯ざわりが良く取り扱い易いこともあり、葉野菜の代わりに和え物やサラダに入れたり、そのまま食べられている。アンチエイジングや血糖値抑制、美肌効果があるとして食べている人も多い。
ベトナムでは南中部沿岸地方ビントゥアン省・ニントゥアン省・カインホア省で栽培され、スーパーやオンラインショップで購入が可能。店頭では小分けのパックで販売され、価格は1パック90g当たり2万8000VND~3万VND(約129円~138円)、1kg当たりでは60万VND(約2765円)。
一方でオンラインショップの販売価格は1パック120g当たり3万5000VND(約161円)、1kg当たり18万VND~220万VND(約829円~1014円)と割安。ウェブサイトには生産者情報や証明書、調理方法などが丁寧に記載されているものの、情報の真偽について不安を抱く消費者もいる。
海ぶどう生産業者チーティン社では2004年から試験栽培を始め2006年に市場販売を開始した。当初は年間に50~60tを生産し主に日本へ輸出していたが、この2年でベトナムでの需要が増え、現在は生産量の80%を日本に出荷し、20%を国内市場で販売している。同社によると、この数年の人気で海ぶどう生産者が増えているが、市場に出回っている海ぶどうのほとんどは生産者が不明で食品安全衛生が保証されていないものだという。