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北中部地方ハティン省、クアンビン省、クアンチ省、トゥアティエン・フエ省に跨る全長200km余りの沿岸一帯で、4月中旬から大量の魚の死骸が波に乗ってビーチに流れ着いている現象で、資源環境省は27日、記者会見を開いた。しかし、質疑応答は行われず、記者会見はわずか7分で終わった。
資源環境省の責任者は、この現象の原因について、「人間の活動により発生する毒素、及び赤潮によるもの」と結論付けた。ただし、渦中の北中部地方4省では赤潮を観測したとの報告が出ておらず、この結論を懐疑的に見る声が多く挙がっている。
また、関連性が疑われているフォルモサ・ハティン・スチール(Formosa Ha Tinh Steel Corporation=FHS)については、「FHSの工場廃水が今回の現象に関わるという証拠はまだ見つかっていない」と述べた。当局は引き続き、具体的な原因を探るべく調査を行うという。
記者会見の直前、資源環境省及び農業農村開発省、科学技術省、商工省、保健省、公安省、国防省の7省庁、並びにベトナム科学技術研究所(VAST)、北中部地方4省の代表者は、約5時間にわたる非公開の会合を開いた。同会合には日本の専門家も招き、意見を仰いだという。
4月上旬、FHSが工場を展開するハティン省キーアイン郡ブンアン経済区沿岸の養殖場で、魚介類が大量死した。これを皮切りに、同地点からトゥアティエン・フエ省に跨る全長200km余りの沿岸一帯で魚介類が大量死しており、25日までに4省のビーチに漂着した魚の死骸は約70tに上っている。