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ベトナム栄養研究所によると、現在のベトナム人の平均身長は、18歳男性が164.4cm、同女性が153.4cmとなっており、過去10年間でわずか1.0~1.5cmしか伸びていないという。今後もこのスピードが続けば、「小柄」と言われていた日本人の現在の身長に達するまでに、60~80年はかかると試算されている。
ベトナム人の身長の伸び率が低い水準に留まっている原因として、◇国民の大半にとってミルク・乳製品の価格が高く、毎日摂取できないこと、◇食習慣に肉類が多く水産物が少ないこと、◇運動不足が慢性化していることなどが挙げられる。更に、カルシウムの不足により、年を取ってから骨粗しょう症や骨折などの骨格系疾患、高血圧、神経症などを患う可能性が高く、家族にとっても大きな負担になると見込まれている。
「2011~2030年におけるベトナム人の体格・体力改善総合計画案」では、18歳の平均身長を2020年に男性167cm、女性156cmへ、2030年に男性168.5cm、女性157.5cmへと引き上げることを目標に掲げている。しかし、この目標はハードルが高く、達成は難しいと見られている。