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北中部ハティン省ブークアン郡ソント村第6村落で6月に竣工した吊り橋が、全国で物議を醸している。35億VND(約2000万円)の公的資金を投じたにもかかわらず、同村人民委員会主席の一家を含む2世帯しか同橋を利用していないことから、「村の主席のために建設された」という村民の指摘がインターネット上で広まり話題になっている。
問題の吊り橋「ケータイ橋」は、全長200m、幅1.9m、重量制限0.5tで、貧困削減に向けた生活用吊り橋4000本建設計画の一環として建設された。投資主は交通運輸省傘下の道路総局だ。同村落には26世帯が暮らしているが、うち24世帯がケータイ橋から約500m離れた地点に架かる全長50m、幅3.5mのガイ橋(2006年建設)を利用しているという。
「公的資金の無駄遣い」というマスコミの指摘を受け、ホアン・チュン・ハイ副首相は交通運輸省に調査と報告を指示した。これを受けて道路総局は12日、現場を視察し、洪水時は同村落とガイ橋とのアクセスが難しくなるため、ケータイ吊り橋の建設は必要だったと結論づけた。
なお、ハティン省は同村落と他の地域との交通利便性を向上させるべく、ケータイ吊り橋とソント村の中心地を結ぶ新たな道路の建設プロジェクトを認可した。2015~2016年に実施し、総経費は60億VND(約3400万円)の見通し。