(C) tuoitre, 逮捕されたズオン容疑者 写真の拡大. |
(C) tuoitre, トゥアン容疑者と押収された証拠物件 写真の拡大 |
東南部ビンフオック省チョンタイン郡ミンフン村で7日に発生した一家6人惨殺事件で、警察は10日、容疑者2人を強盗殺人容疑で逮捕した。逮捕されたのは、グエン・ハイ・ズオン容疑者(男・24歳)とブー・バン・ティエン容疑者(同)の2人。2人はホーチミン市ホックモン郡の木材加工工場で働く同僚だった。
この事件は、木材加工会社を営むレ・バン・ミーさん(男性・48歳)一家6人が深夜に自宅で惨殺されたもの。ミーさんと妻、娘、息子、姪、甥の計6人が殺害されたが、1歳半の末娘だけは無傷だった。
ミーさんにはビジネス関係の知人が多かったことや、現場に残された遺留品が極端に少なかった上、首を切るという残忍な手口だったことなどから、捜査員らは当初、ミーさんに恨みを持つビジネスの競合相手がプロの殺し屋を雇い犯行に及ばせたものと見ていた。
しかし、被害者の1人であるミーさんの甥の携帯電話に残された不審なメッセージから容疑者の範囲を絞り、ミーさん一家の家族関係や交友関係を中心に捜査を進めたところ、殺されたミーさんの娘、レ・ティ・アイン・リンさん(22歳)が長く付き合っていた恋人と数か月前に別れ、資産家の御曹司と新たに交際を始めていたことが明らかになった。
リンさんの別れた元恋人が、今回逮捕されたズオン容疑者だった。同容疑者はミーさんの自宅に同居していたこともあり、ミーさん一家とは深い付き合いだった。今回の事件後も葬儀に参列し、徹夜で棺を見守るなど悲しみを装っていたが、警察は証拠物件の押収を経て同容疑者に対する取り調べを開始し、犯行を認めさせた。更に、同容疑者の供述からティエン容疑者を共犯として特定、緊急逮捕した。
事件当日、ズオン容疑者は、ミーさんの甥をだまして門を開けさせ、深夜2時ごろにミーさんの自宅敷地内へ入ったという。まず門を開けた甥を殺害し、自宅に侵入。5人を別々の部屋に拘束し、それぞれ殺害した。6人を殺害した後、携帯電話やタブレット端末、現金数百万VNDなどの金品を盗み現場から逃走した。
世間を震撼させたこの事件は、ズオン容疑者とリンさんの恋愛関係のもつれによる怨恨殺人だったと見られ、警察は事件の全容を把握すべく、引き続き裏付け捜査を進めている。