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(C) vov, ニック・ウット氏(後ろは同市の作品「戦争の恐怖」) 写真の拡大 |
ハノイ市ホアンキエム区のチャンティエン通り45番地にある展示場(Nha Trien lam 45 Tran Tien)で、AP通信の報道写真を集めたベトナム戦争写真展「ベトナム:真の戦争」が開催されている。会期は6月12日から26日まで。入場無料。
同写真展には、40年前のベトナム戦争時にAP通信の報道写真家らが撮影した写真58点が展示されている。AP通信がベトナムで同戦争の写真展を開催するのは今回が初めて。
AP通信は、ベトナム戦争の報道写真6点でピューリッツァー賞を受賞し、うち4点がベトナム系米国人ニック・ウット(ベトナム語名:フイン・コン・ウット)氏の作品となっている。
今回の写真展で注目すべき作品は、ニック・ウット氏が1972年6月8日に撮影した「戦争の恐怖」、マルコム・ブラウン氏が1963年6月11日に撮影した仏僧ティック・クアン・ドクの焼身自殺、フランシス・スターナー氏が1975年4月30日に撮影したサイゴン陥落の瞬間など。
「戦争の恐怖」は、現在の東南部タイニン省チャンバン郡で南ベトナム軍と北ベトナム軍が交戦し、南ベトナム軍の戦闘機が投下したナパーム弾による爆撃から逃れる裸の少女と村人たちを写したもの。同作品は1973年、ピューリッツァー賞ニュース速報写真部門を受賞した。
同展の会期終了後、これらの写真はベトナム軍事歴史博物館へ寄贈されることになっている。