米シマンテック社はこのほど、世界全体のインターネットセキュリティ脅威活動についての概要と分析結果をまとめた「インターネットセキュリティ脅威レポート第20号」を発表した。それによるとベトナムは、インターネット上での悪質な攻撃に対する脆弱性で、前年レポートのワースト11位からワースト9位となり、脆弱性が高まっている。
レポートは、サイバー攻撃者による戦術が変化していると指摘。主な例として、攻撃者が大企業のインフラを乗っ取って、それを利用することによってネットワークに侵入し、発見されることを逃れているケースを挙げた。もはや「攻撃されるかどうか」ではなく、「いつ攻撃されるか」へ意識を変えるべきと警告している。
情報通信省情報安全局の幹部は、ベトナムでスマートフォンやインターネットを悪用した犯罪が増えているのは、ユーザーの情報セキュリティに対する意識や能力を上回る速さで技術が開発されていることを示すものとの現状認識を示した。
幹部はまた、シマンテックの分析はベトナムでのサービスや製品を通じて取得した情報に基づくもので、正確性はシマンテックユーザー数に左右されると主張。ウイルスセキュリティ国内大手のBKAVのセキュリティソフトが国内市場の60%以上を占めていることを挙げて、シマンテック製品のシェアはそれほど大きくないと述べた。