(C) dantri 逮捕された瞬間の容疑者と押収されたボトル 写真の拡大. |
メコンデルタ地方ティエンザン省警察はこのほど、未開栓のボトルに入った清涼飲料水にハエが混入しているとして、飲料水メーカーに対して10億VND(約560万円)の口止め料を要求した35歳の男(同省カイベー郡アンクー村在住)を脅迫容疑で逮捕した。
ハエが混入していたとされる飲料水は、地場大手飲料メーカーのタンヒエップファット社(Tan Hiep Phat)が製造したエナジードリンク「ナンバーワン(Number One)」。地元でローカル食堂を経営する容疑者は1月3日、同食堂で提供している「ナンバーワン」のボトルを開栓しようとしたところ、飲料水にハエが混入しているのを発見。同社に対し口止め料として10億VND(約560万円)を要求し、支払いに応じなければ異物混入に関するビラ5000枚をばら撒くと脅迫したとされる。
同社は口止め料の減額を求めて同容疑者と交渉する一方で、秘密裏に警察へ届け出た。容疑者は1月27日、カイベー郡の喫茶店で同社の代表者から口止め料5億VND(約280万円)を受け取っているところを警察に現行犯逮捕された。同時にハエ入りのボトルも証拠物件として押収された。
これを受けて同省警察が公安省刑事科学研究所に証拠物件のボトルの鑑定を依頼すると、「ボトルの中の異物はハエの残骸で間違いない。キャップには尖った器具を用いて人的に付けられた変形の痕跡がある」との結果が出た。更に、ボトルの容量も通常より少なかったという。
同省警察は引き続き、共犯者の有無などを含めて詳しい捜査を進めている。