(C) thanhnien 右が色味を抑えた新しい色 写真の拡大. |
(C) thanhnien 塗り替える前の中央郵便局 写真の拡大 |
(C) thanhnien 竣工時と同じ黄色に塗り替えられた現在 写真の拡大 |
ホーチミン市中心部にあるサイゴン中央郵便局で26日、正面の外壁3か所の塗り替え作業が試験的に行われ、今回は色味を抑えたクリーム色が採用された。
同郵便局の外壁を竣工時と同じ鮮やかな黄色に塗り替える作業はこのほど開始されたばかりで、テト(旧正月)前に完了すべく作業が進められていた。しかし、歴史的建造物としては色が鮮やか過ぎる上、同郵便局の正面にたたずむドゥックバー(聖母マリア)教会の外壁の色とも合わないとして、市民から強い批判の声が挙がっていた。
また、同郵便局の改装・改修を行う際には同市人民委員会をはじめとする関連機関の許可を得なければならないと規定されているが、同郵便局が許可を得ずに塗り替え作業を実施したことも不適切だったと指摘されている。
同郵便局は、同市建築設計評議会に対して、塗り直す色の候補として8色を提案している。同評議会は今週中にも最終的な決定を下し、29日より再度の塗り替え作業が行われる予定だ。
中央郵便局は、ホーチミン市を代表する建造物で、フランス統治時代の1886年に着工、1891年に郵便や電信の施設として完成した。パリのオルセー美術館(当時は駅舎)をモデルにしたとされる。鉄骨設計は、パリのエッフェル塔を設計したフランスの建築家ギュスターヴ・エッフェルが手掛けた。120年以上が経過した今でも現役の郵便局として郵便・通信業務が行われているほか、外国人観光客も数多く訪れる人気観光スポットとなっている。