(C) tuoitre グエン・フー・タン局長 写真の拡大. |
22日19時ごろ、交通運輸省傘下鉄道局のグエン・フー・タン局長が同省庁舎内の局長室で変死しているのが掃除係により発見された。遺体の側には樹脂製の紐があり、また首に絞め跡があったことから首を吊って自殺した可能性があるというが、同省は死因について正式な見解を明らかにしていない。捜査当局は引き続き捜査を進めている。
タン局長は先般、ハノイ市都市鉄道(メトロ)2A号線(ドンダー区カットリン~ハドン区間)に関して軽率な発言をしたため「交通運輸省のイメージに傷を付けた」とされ、2014年4月25日~5月9日までの2週間、ディン・ラ・タン交通運輸相から職務停止処分を受けていた。
問題となったタン局長の発言は、地元メディアのインタビューで、メトロ2A号線案件の投資総額が当初より3億USD(約354億円)も膨らんだことについて「投資総額を少し修正しただけで大騒ぎになってしまう」とコメントしたもの。3億USDの増額を「少し修正」と表現したことで、批判の声が集まった。
情報筋によると、タン局長はこのところ大きなストレスを抱えていたものの、遺体が発見された当日にも通常通りに出勤して打ち合わせをこなし、異常な言動はなかったという。タン局長は1955年生まれ(60歳)、南中部クアンナム省ディエンバン郡ディエンホン村出身で、2010年6月より現職に就いており、定年退職間近だった。
なお、同省は23日、鉄道局のグエン・バン・ドアン次長を同局の臨時局長に任命した。
※最終更新:2015年1月26日18:30 JST