経済連携協定(EPA)に基づき、日本がベトナムから受け入れる看護師・介護福祉士候補の第2期生179人がベトナムでの訪日前日本語研修を終え、8日に修了式が開催された。
候補生らは、ハノイ市近郊にある研修施設で寮生活を送りながら約1年間にわたり日本語を学んだ。これから日本語能力試験を受け、同試験でN3(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができるレベル)に合格すれば、2015年5月末にも日本へ渡ることになる。
日本で更に日本語研修を受けた後、日本全国の病院・介護施設で就労を開始し、実地で経験を積みながら国家試験合格を目指す。
なお、EPAに基づく受け入れは、2国間の経済活動の連携を強化すべく、外国人の就労が認められていない分野において特例的に行うもの。日本は2008年度よりインドネシアから、2009年度よりフィリピンから、外国人看護師・介護福祉士候補生の受け入れを行っている。
しかし、フィリピン及びインドネシアからの候補生の受け入れでは、日本語習得が障壁となり国家試験の合格率が低い水準に留まっていた。こうした中、同プログラムで日本へ派遣されるベトナム人候補生らは、ベトナムで事前に日本語研修を受講し、日本語能力試験でN3以上を取得することが訪日の条件に加えられた。日本での滞在期間は最長3年間で、3回まで国家試験に挑戦できることとなっている。