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南中部沿岸地方フーイエン省にあるスアンフオック刑務所で服役していた受刑者が獄中で死亡したにも関わらず、遺族は当局から何の通知も受けていなかったことが、マスコミへの遺族の訴えにより明らかになった。
獄死していたことが明らかになったのは、2001年に殺人容疑で身柄を拘束され、2002年に殺人の罪で禁固12年の判決が下されたチャン・アイン・トゥアン受刑者(男、1981年生まれ)。同受刑者の服役中、両親は自分たちの生計を立てることに精一杯で、息子の面会に刑務所を訪れることがなかなかできなかったという。
トゥアン受刑者は2013年6月25日に刑期が終了するはずだったが、2014年10月になっても実家へ戻らないことを不審に思った両親が同刑務所の責任者へ連絡したところ、「2013年6月13日にエイズで死亡した」という答えが返ってきた。遺体は同刑務所内で埋葬されたという。
同刑務所が遺族へ提供した書類によると、死亡届はトゥアン受刑者が刑期開始前に住んでいた南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市ビント地区人民委員会へ送付済みだった。同地区人民委員会の責任者は、同刑務所から死亡届を受け取ったことを認める一方で、「受刑者の死亡を遺族に通知する責任は刑務所にあるはず」とコメントした。
なお、刑務所側が遺族に直接連絡できなかったのは、同受刑者の服役中に一家が他の地方へ引っ越したためと見られている。同刑務所と同地区人民委員会はいずれも責任を逃れようとしており、遺族に対する謝罪もないままとなっている。