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ベトナムでも、処方箋医薬品は医師の出した処方箋に従って、薬剤師が調剤して販売することと規定されている。しかしこの規定は軽く見られており、処方箋医薬品が日用品と同様に販売されている。
調剤薬局でよく見られる光景としては◇薬剤師がいない、◇医薬品販売者が制服や名札を着用していない、◇医薬品が湿気の多い非衛生な場所で保管されている、◇子供を含む薬剤師の家族が医薬品を販売する、◇医師の処方箋なしで処方箋医薬品を販売する、などがある。
ベトナムでは抗生物質の使用量が、欧州各国の5倍という調査結果が出ている。病院に行かずに自分で抗生物質を購入して自家治療したことのある人が90%にも達しており、これは薬剤耐性菌がベトナムで増加している原因の一つとなっている。
医療専門家らは、医薬品には副作用の出る場合があり、後遺症が残ったり死亡に至る場合もあると、処方箋なしで勝手に薬を使用することの危険性を警告。当局に対しては取り締まりの強化を要望している。