南中部沿岸地方ダナン市人民裁判所は4日、国営新聞の元記者チュオン・ズイ・ニャット被告が個人のブログなどで政府の批判を繰り返し「国家に不利益をもたらした罪」に問われていた裁判で、同被告に禁固2年の判決を言い渡した。
検察によると、同被告は2009年から2013年5月末までの間、事実を歪めた内容の投稿を行い、グエン・フー・チョン共産党総書記やグエン・タン・ズン首相の政策方針などの批判を繰り返していた。
ニャット被告は以前、公安傘下の機関紙「ダイドアンケット(大団結)」の記者を務めていたが、記者を辞めてからは、「チュオン・ズイ・ニャット-異なる視点」というブログを開設し、政治問題などを取り上げ、ブログ内で政府首脳陣の辞任を要求するなどしていた。
なお、共産党一党支配のベトナムでは、ネット上での言論に対して厳しい規制が敷かれており、これまでに反政府的内容のブログを運営していたブロガーやジャーナリストが数多く拘束されている。