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ホーチミン市農業農村開発局がこのほど発表したハザードマップ(浸水予想区域図)によると、東南部ビンズオン省やホーチミン市を流れるサイゴン川の上流に位置するザウティエン貯水湖(タイニン省)のダムが決壊した場合、ホーチミン市は広範囲にわたって浸水し、浸水の深さは最大で12メートルと予想されている。タインニエン紙(電子版)が報じた。
同貯水湖の水門を解放し、毎秒3600立方メートルを放流した場合、大量の水が市内に流れ込み、同貯水湖から約42キロに位置するクチ郡ベンスック橋付近一帯は放流開始から6時間半で5.7メートル、同貯水湖から約133キロに位置する市中心部のティゲー運河一帯は放流開始から27時間半で2メートル浸水する計算になるという。
また、仮にダムが決壊した場合、クチ郡ベンスック橋付近一帯は決壊後2時間で12メートル、ティゲー運河一帯は決壊後23時間半で2.4メートル浸水する。1区、2区、4区、7区、8区、9区、10区、12区、ゴーバップ区、トゥードゥック区、ビンタイン区、ビンタン区、タンフー区、ホックモン郡、クチ郡、ビンチャイン郡、ニャーべー郡でも広範囲にわたって浸水の被害が出ると予想されている。
これを受けて、同市人民委員会は浸水被害が発生した場合に備えて、避難場所や避難手段などについて定めた具体的な緊急時避難計画、さらに食料やエネルギー、医薬品の供給などの体制を万全にしておくよう、管轄当局に指示した。
なお、1984年に同貯水湖の水位が上昇し、毎秒570立方メートルを放流した際、クチ郡やビンタイン区などが広域にわたって浸水し、浸水の深さは最大で2メートルに及んだ。