(C)Lao dong,ダナン空港での枯葉剤除去作業 写真の拡大 |
米国退役軍人医療センターは、米国がん協会が13日に発行した雑誌で、枯葉剤(ダイオキシン)と前立腺がんの発生に密接な因果関係があることを認めた最新の研究結果を発表した。ベトナム枯葉剤被害者協会(VAVA)は、非常に重要な結果と歓迎している。16日付ラオドン紙(電子版)が報じた。
研究はベトナム戦争に従軍した退役軍人約2700人を対象に行われ、33%に相当する900人近くが前立腺がんを発症し、うち459人が重症のがんだった。研究グループのマーク・ガーゾット医師によると、枯葉剤に接することで前立腺がんの発症率は52%上昇するという。
米国の裁判所はこれまで、ベトナム戦争で米軍が使用した枯葉剤や除草剤を発がん物質と認めていなかったが、VAVAのグエン・バン・ジン会長は、この研究結果は有力な反証材料になるとの考えを示した。米国では実際には1996年から、前立腺がんを発症したベトナム戦争の退役軍人の補償に応じている。
VAVAは現在も米国政府に対し、ベトナム人の枯葉剤被害者にも公平に補償を行うよう求めている。ジン会長によると、VAVAは今後早い時期に米国の裁判所に改めて提訴する方針だ。