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ベトナムは人口増加率が減少傾向であるとはいえ、若い労働者が豊富な人口ボーナス期にある。ただ、労働者の技能や専門レベルが低いのが悩みの種だ。25日付サイゴンタイムズ紙(電子版)が報じた。
人口増加率は2002年の1.16%から2012年には1.03%に低下した。一方、労働力人口は年平均2.6%のペースで増加中で、これは約120万人に相当する。2012年時点の労働力人口は約5300万人に上る。ただし、このうち何の職業訓練も受けていない人の割合が83.54%を占めている。
労働社会科学研究所のグエン・ティ・ラン・フオン所長によると、政府はこれまで数多くの職業訓練支援・促進策を実施してきたが、労働の質の改善は進んでいないという。学歴が小学校卒の労働者が約4割を占めており、彼らは中学卒が条件の海外労働者派遣に参加することもできずにいる。
国際労働機関(ILO)の高級専門家カルメラ・トレス氏は、現行の職業訓練法を労働者の質を高める方向で早急に改正する必要があると指摘する。民間や外資の職業訓練センターに関する規定を明確にすることで、各センターが活動しやすくなり労働者の質を高めることにつながるとしている。