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ベトナムは人工妊娠中絶率が世界で最も高い国の一つとされていたが、最近その汚名を返上しつつある。その一方、不妊で悩む夫婦が増えているという皮肉な現象が生じている。28日付ティンモイが報じた。
人口・家族計画化総局によると、ベトナムではかつて出生100に対する中絶数の比率が100と高かったが、2007年以降減少傾向が続き、現在の中絶の対出生比は54~60まで下がっている。ただし、中絶数に占める未成年者の割合が20%と高いことや、民間の診療施設で行われている中絶が統計に含まれていないといった問題もある。
一方、不妊症の夫婦は増加傾向にある。103軍医病院が2011年に約9300組の夫婦を対象に行った調査によると、不妊率は3.2%。中央産婦人科病院とハノイ医科大学が夫婦3000組に行った調査では、不妊率は7.7%だった。特に、中絶を経験した女性の不妊率が高いという。
世界保健機関(WHO)の2010年の統計によると、ベトナムの合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の平均数)は1.8で、2006年の2.09から低下している。人口抑制を目指してきたベトナムにとっては成功を意味するが、人工中絶率が高いことや不妊症の増加は決して喜べることではない。