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商工省市場管理局とハノイ市場管理支局は25日、ハノイ市内の広範囲な地域を対象に、ヘルメット販売店への大規模な立ち入り検査を実施した。その結果、推計でおよそ70%の商品が品質基準を満たしていないことが判明した。26日付ザンチー紙(電子版)などが報じた。
ハノイ市場管理支局が2300個を超えるヘルメットを持ち帰り検査したところ、1600個超の商品について、規定のラベルが貼付されていない、製造元が不明、品質が不十分などの問題が見つかった。これらのヘルメットは通常1個約3万~6万ドン(約130~260円)という格安の値段で販売されており、「Gucci」や「Vespa」などの有名ブランドや、有名サッカークラブのロゴマークがデザインされていたりする。ヘルメットの外側は薄いプラスチック製で、内側には布が1枚貼られているのみだ。また、多くの販売店が事業登録をしておらず、商品に関する書類の不備も見つかった。
市場管理当局によると、これらのヘルメットは安く、目を引くデザインで消費者に人気だが、バイクに乗る人の安全を保証する役割は全く果たしていない。実際、店舗内で「テスト」したところ、2つのヘルメットを軽くぶつけ合わせただけでひびが入ってしまったという。市場管理局では、引き続き販売店への指導を続けるが、消費者にも安全に対する意識を高めて欲しいと呼び掛けている。
このような状況を改善するため、国家交通安全委員会は国民に対する啓蒙活動を集中して行うと共に、4月15日より品質の悪いヘルメットの製造・販売について罰則を強化し、使用についてもヘルメットを着用していない場合と同様に処分する。当初は大都市で実施し、徐々に全国に拡大する予定。