(C)Thanh Nien, 出演しない歌手の名を掲載しているイベントちらし 写真の拡大 |
メコンデルタ地方ベンチェ省で行われた歌謡ショーで、有名歌手らが多数出演すると宣伝されていたにも関わらず、実際に出演したのは無名の歌手数人のみだったため、観客の一部がチケットの払い戻しを求めてステージを破壊するという事件が発生した。イベント主催者による詐欺の疑いが強まっているが、こうした詐欺行為は地方を中心に全国各地で多発している。タインニエン紙(電子版)が報じた。
このイベントはホーチミン市のイベント会社が主催し、ベンチェ文化スポーツ観光局の許可を受けていた。今回の事件について同社代表は、出演者との契約はレ・ミン・トゥアンという人物が勝手に行ったものだとして無関係を主張している。しかし本紙の取材によると、同社が主催したイベントの内容が宣伝と異なっていたのは今回が初めてではない。その際出演予定とされていた芸能人には、実際には出演交渉すらされていなかった。
こうした事態に歌手らも怒りや失望をあらわにしている。今回出演歌手として名前を無断で使用されたカム・リーやダム・ビン・フンは、詐欺行為により歌手自身の信用も大きく損なわれるため、関連当局はイベントの管理をより厳格に行って欲しいとコメントしている。
実は、同様の詐欺行為はベトナムの芸能界において長年行われており、イベント開催に関するずさんな管理が原因の一つだとの指摘もある。今回の事件については、ベンチェ省文化スポーツ観光局が調査中だが、確固たる対応策を講じなければ、これからも多くの観客や芸能人が被害に遭うことになるだろう。