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ホーチミン市教育訓練局が発表したフィリピン人の英語教師100人の雇用計画に対し、市民から反対意見が上がっている。この計画は、教育訓練局とフィリピンの内務省が共同で進めている教育分野の協力促進の一環で、ベトナム国内の初等教育でフィリピン人英語教師を積極的に採用しようとするもの。6日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
同局は、米国や英国、カナダ、オーストラリアなどの母語話者ではなく、英語を第二言語とするフィリピン人英語教師の雇用計画について、「母語話者より劣るもののフィリピン人は東南アジア諸国で最も英語力が高く、雇用予定のフィリピン人英語教師も全て英語教育の資格を有している」と強調した。
また、従来の英語教師の給与が月5000~1万ドル(約40万~80万円)であるのに対し、フィリピン人英語教師の給与は月2000ドル(約16万円)と低い水準で雇用できるという。
これに対して市民らは、「たしかにフィリピン人の英語力は高いが、発音に問題があり、母語話者が話す正しい英語を使える人は多くない」、「子供に本格的な英語を学ばせたいなら、給与が高くても母語話者を雇用すべき」、「フィリピン人の教師よりも英語圏に留学したベトナム人教師や越僑(在外ベトナム人)を雇用したほうがましだ」など反対意見が多数寄せられている。
なお、フィリピンでは現在、フィリピン語と英語を公用語としているが 、同国政府は将来的にフィリピン語を唯一の公用語とする方針を掲げている。公教育においても、教授言語のフィリピン語への移行がすすめられており、フィリピン人の英語力は低下傾向にあるという。