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ベトナム航海総公社(ビナラインズ)が所有する貨物船「ビナラインズ・クイーン号」が先月25日にフィリピン北東の南シナ海上で消息を絶った事件で、ただ1人生還した乗組員ダウ・ゴック・フンさんが4日、ハノイに到着し、遭難から救出までの経緯を語った。5日付トゥオチェー紙(電子版)が報じた。
フンさんは、「船が傾き始めてから沈没するまでの時間はあっという間だった。沈没した時、海に引き込まれそうになったが、必死で水面に浮かび上がり近くの救命ボートに向かって泳いだ。当時波の高さは5メートルあり、周囲に同僚達の姿は見えなかった」と話した。
ボートは屋根付きで食糧や水が積まれていたため、海上を6日間漂流していた間も絶望したことはなかったという。フンさんは「救出されたときは意識が朦朧(もうろう)としていて、時間の感覚もなかった」と語った。