個人情報を金銭で取引する企業が増えている。入手した情報を自社のウェブサイトで広告、販売する企業まで現れている。27日付カフェエフが報じた。
ハノイ市の会社に勤めるリエンさんの携帯電話には、毎日のように保険や美容サービスなどの勧誘の電話がかかったりメールが送られたりして、リエンさんは迷惑に感じている。妊娠中の女性の携帯に突然、乳業会社から製品宣伝の電話がかかってくることもある。
こうした事態の背景には、個人情報を取引する企業が日増しに増えているという現実がある。会社社長からスーパーの顧客や病院の利用者まで個人情報の収集対象にされ、氏名、住所、携帯電話番号、メールアドレスなどを記載した1000~5000人のリストが、60万~150万ドン(約2400~6000円)で取引されている。
ハノイ市の法律事務所VDCのグエン・ティ・トゥー・ヒエン所長は、個人情報の使用や取引に関する法律はまだ整備されていないとして、「各企業は労働契約書の中に社員や顧客の個人情報を保護する条項を盛り込んで、社員が外部に情報を漏らさないよう注意すべき」と話している。