教育訓練省は「普通教育カリキュラム・教科書刷新プロジェクト」を、2017年に試験的に導入し、2019年から全国で実施する予定だ。6月初めにこのプロジェクト草案に対する意見聴取セミナーが行われた。8日付トゥオイチェー紙電子版が報じた。
このプロジェクトには、総額70兆ドン(約2800億円)の政府予算が投じられる計画だ。グエン・ミン・トゥエット教授は、「この総額にはカリキュラムと教科書の刷新だけではなく、教育施設の建設費や設備の購入費、教員育成費用なども含まれている。国会決議49号/2010/QH12によれば、35兆ドン(約1400億円)以上のプロジェクトで、うち政府予算が11兆ドン(約440億円)以上のものは国会で審議しなければならない。国会の承認を得るためには、この問題に関する資料を提出する必要があるが、教育界に意見を求められた際の提案書類は、30ページしかなく説得力に欠けるものだった」と述べた。
ベトナムの普通教育では、現在1つのカリキュラムに対し1種類の教科書しか認められていない。草案でこの問題について触れられているのかとの問いに、バン・ニュー・クオン教授は、「残念ながら複数教科書制には言及されていない。しかし1種類の教科書しか認められないとしても、複数の教科書から1種類を選ぶことはできるはずだ」と述べ、トゥエット教授もこれに賛意を示した。