反政府デモが続くリビアから帰国したベトナム人労働者の雇用・収入の問題が懸念されているなかで、メコンデルタ地方ロンアン省で、東南アジア最大の遊園地・カントン娯楽複合区案件(ハッピーランド)案件を展開しているカントングループは、リビアからの帰国を余儀なくされたベトナム労働者全員(約1万人)を雇用する意向を表明したと発表した。10日付ザンチーが報じた。
グエン・ティ・キム・ガン労働傷病兵社会相によると、リビアに派遣されていたベトナム人労働者が全員国外に脱出し、9日時点の帰国者数は8700人で、21日までに全員が帰国する見込みだという。
ハッピーランドは、投資総額が20億ドル(約1660億円)に上り、施行期間は39か月。2014年4月の完工を予定しており、相当数の建設作業員の需要がある。カントングループのほか、ビグラセラ総公社も労働者約1000人を受け入れを申し出ている。
またガン氏によると、リビアから帰国した労働者について、リビア以外の国で建設作業員として就労する要望があれば海外労働管理局が支援するほか、リビアへの派遣のため銀行から資金を借入れ債務を負った労働者に対しては、返済に猶予期間を設けるなど、各機関・団体による支援の動きが進んでいる。