ベトナム政府は16日、首都プノンペンサエンソック区のベトナム難民キャンプに残っていた、ベトナム高原地方の少数民族10人を受け入れ、無事地方にベトナムへ帰国させた。17日付のダットベト紙(電子版)が報じた。
カンボジアのベトナム難民キャンプの閉鎖について、ベトナム外務省のグエン・フオン・ガー報道官は、ベトナムは高原地方を中心とする少数民族の生活向上を目指し、地方の経済発展の促進を優先していると述べた。ガー報道官によると、近年高原地方は国内で最も経済成長率が高い地域のひとつであり、人々の生活や暮らしも日々改善されているという。
ガー報道官はさらに、カンボジアから帰国した少数民族が社会経済において差別を受けることなく、安定した暮らしを取り戻し社会復帰できるよう配慮しているとした。少数民族10人が帰国した地元当局は、10人の住民再登録の手続きを進めている。
ベトナム政府は、カンボジア政府に対し、同国政府ががベトナム及び国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と連携し、3者で合意した2005年1月25日付の覚書に基づいて、ベトナム難民問題について積極的に問題解決に取り組んだことを高く評価するとしている。