アフリカのソマリア沖で海賊退治作戦を行っている欧州(EU)海賊対処部隊(EU NAVFOR)は20日、ベトナム人船員24人が乗り込んだベトナム船籍の貨物船「ホアンソンスン号」(重量2万2835t)がオマーン沖で海賊に拿捕されたと発表した。しかし詳しい状況はまだ分かっていない。21日付トゥオイチェー紙電子版が報じた。
この船は、ソマリア沿岸地域などでの海賊襲撃を防止するためEUによって設立された「海上安全センター(アフリカの角:MSCHOA)」に登録していなかったほか、ドバイにある「英国海事貿易オペレーション(UKMTO)」にも連絡していなかった。この地域を通過する商船には、UKMTOに現在地や港への到着予想時刻を毎日通報することが推奨されていた。
ソマリア海賊は2010年12月25日以降だけでも、オマーン沖で6隻の船を拿捕している。また、これまでに拿捕した船30隻と人質約700人もまだ解放していない。