来年の旧正月(テト)を迎えるまでにはまだ2か月ほどあるが、テト前の値上げを恐れた一部の消費者が生活必需品や化粧品などの買い溜めに走っているという。7日付VNエクスプレスが報じた。
ハノイ市在住のハーさんは週末に、大型スーパーマーケットのビッグCで大量の品物を購入した。食用油15リットル、ヌクマム(ベトナム魚しょう)5本、洗剤4.5キロ、インスタントラーメン4箱など。ハーさんは8人家族だが、この先半年は持ちそうな分量だ。テト前の値上げを予想してのまとめ買いだという。ハーさんと同じ理由で買い溜めに走る人が多い。
同市の一部の市場では、11月初旬から食用油、砂糖、ヌクマム、うま味調味料などが値上がりし始めている。商品が品薄や売り切れであることを言い立てて、買い溜めしたほうがいいと消費者をあおる商店主もいるという。各大型スーパーでまとめ買いされているのは長期保存できる商品が多いが、お茶、コーヒー、牛乳、清涼飲料水なども対象になっているようだ。
同市商工局のグエン・バン・ドン副局長は、生活必需品、特に市の価格安定化プログラム対象商品は不足しておらず、買い溜めする必要はないと強調。最近の値上げは、消費者の心理に付け込んで不安をあおっているだけだと断じた。