ホーチミン市関税支局は26日、トルコのカリスカン・タリム・ウラン社がシンガポールのKDY Pte社向けに輸出したコンテナ貨物のケシの種子18tを焼却処分した。このコンテナは関税手続きのため、13日からホーチミン市関税局の保税倉庫に一時保管されており、貨物の内容については植物の種子と申告されていた。26日付VNエクスプレスが報じた。
同市郵便局の関税支局は16日、同市1区のホテルに滞在中の外国人宛てにケシの種子600グラムが入った郵便物を発見し、送り主はトルコのカリスカン・タリム・ウラン社であると密輸捜査局に報告。これを受け、密輸捜査局は同市関税支局の保税倉庫に保管されている同社のコンテナの内容物を検査したところ、大量のケシの種子が詰められているのを確認した。
ベトナムの現行の法律では、ケシの栽培及びケシの果実・花・茎の所持・販売は違法とされおり、違法行為が発覚した場合は刑事事件として立件されるが、ケシの種子の所持・販売は禁じられていない。また今回発見されたケシの種子はアヘンの含有量が低い種類であった。
しかし、カリスカン・タリム・ウラン社は申告書に植物の具体的な名称を記載していなかったため、最高人民検察院はコンテナのケシの種子を焼却処分すると同時に、同社に行政処分を科す決定を下していた。