インドのハイデラバードで開かれている国際数学者会議(ICM)で19日、数学のノーベル賞と言われる「フィールズ賞」の受賞者が発表された。今回は、ベトナム人としては初めての受賞となるパリ第11大学教授のゴ・バオ・チャウ氏(38歳)ら4人が選ばれた。フィールズ賞は、顕著な業績をあげた40歳以下の数学者に対して、4年に一度開催されるICMで授与される賞。これまでの74年間の歴史で受賞者は48人(今回を含む)しかいない。
チャウ氏は1972年にハノイ市で生まれた。18歳の時、フランス政府の奨学金を受けてパリ第6大学に留学、2年後にパリの国立高等師範学校エコール・ノルマル・シュペリウールに入学し首席で卒業した。その後研究生活を続け、2004年にパリ第11大学教授に就任、2007年には米国のプリンストン高等研究所(IAS)教授とベトナム数学研究所特別教授にも就任した。
グエン・ティエン・ニャン副首相は「チャウ氏のフィールズ賞受賞は、ベトナムの科学者にとってばかりか、全国民にとって大変うれしいニュースだ」との談話を発表した。