環境総局が24日に主催したセミナー「環境とハノイ市民」で、多くの環境専門家はハノイ市民がごみ、粉塵、未処理排水の中での生活を余儀なくされているとの見解で一致した。専門家らは問題の解決に向け、ハノイ市当局が実状にもっと目を向けるよう訴えた。
ベトナム科学技術協会連盟のブー・ホアン教授によると、同市では生活ごみが1日当たり約5000トン排出されるが、回収・処理されているのは約3000トンに過ぎないという。産業廃棄物は排出量750トンのうち回収・処理されているのは85%で、危険廃棄物の回収率は70%にとどまる。建設廃材も1日当たり約1000トン排出されているが、回収は徹底されていない。
こうした回収されずに残されたごみや廃材などが粉塵となって大気中に飛散しており、特に主要道路沿いの粉塵濃度は許容基準の5~11倍に達している。また、市内のトーリック川、キムグー川、セット川、ルー川には1日当たり合計約70万立方メートルの生活排水・産業排水が排出されているが、排水処理されているのは5割に満たないという。