資源環境省は1日、「2009年工業団地の環境状況」の報告書を発表した。それによると、全国の工業団地で排出されている排水(1日当たり約100万立方メートル)のうち、処理されずに環境中に垂れ流されている排水は約70%を占めている。工業団地の57%には、集中排水処理施設がまだ設置されていない。
工業団地の大気汚染も問題で、特に初期に建設された工業団地では旧式の技術を使用し排気処理装置のない工場が多いため、深刻な大気汚染を引き起こしている。昨年10月には北部ハイフォン市のクアントアン工業地区から出された排気により近くの中学校の生徒・教員73人が病院に救急搬送される事態となった。
ファム・コイ・グエン資源環境相は、新たな工業団地開発計画を承認する場合は環境への影響を十分考慮するとともに、承認済みの計画についても適切な修正を行うよう政府と地方政府に要請した。
現在、全国63省・中央直轄市のうち56省・市に工業団地があり、総数は223カ所(総面積5万7300ヘクタール)に上る。このうち171カ所が操業しており、残りは造成段階にある。操業中の工業団地の入居率は全国平均で46%に達している。