商工省が5日に発表した第1四半期(1~3月)の工業生産状況によると、全国の発電所の総出力は約1万8000メガワットある一方、現在の電力需要は約1万6000メガワット前後にとどまっている。
しかし、各水力発電所のダムの貯水量は干ばつにより例年に比べかなり少ないため、発電能力が60%程度まで下がっているほか、中国からの電力購入も3月から1億キロワット時減少している。さらにメコンデルタ地方カマウ省の各ガス火力発電所への天然ガス供給量が半分程度に滞っており、発電能力を十分発揮できない事態なっている。こうした状況から商工省は、第2四半期(4~6月)、特に5月に電力不足が起きる可能性が高いと懸念している。
ベトナム電力グループ(EVN)のダウ・ドク・コイ副社長も5日、今後3カ月で6億キロワット時の電力量が不足する恐れがあると明らかにした。