公安省は7月30日、現在ベトナムで約3万5000人の中国人が就労しており、その大半はホーチミン市、中部高原地方、中部に集中していると明らかにした。この数字は企業各社に正規雇用されている中国人労働者の数に過ぎない。
その一方、観光や親族訪問などの理由でベトナムに入国し、その後就労目的で不法滞在を続ける中国人労働者、特に単純労働者は増加の一途をたどっており、実数はこれをはるかに上回るとみられている。
一部の中国企業は国境地帯や少数民族の居住地区に労働者を送り込んでおり、社会秩序維持への隠れた脅威になりつつあるという。また、特殊技能のない単純労働者への公務用パスポートの発給や、正規の手続きを経ないベトナム人との結婚も問題となっている。さらに、最近北部のニンビン省、クアンニン省、ハイズオン省の各省では、中国人労働者と地元住民との暴力事件も発生している。