現在ホーチミン市は人口増加中だが、幼稚園の数はそれに応じて増えておらず、就学前の子供を持つ親たちの悩みの種となっている。
同市12区のバンアン幼稚園では子供を受け入れる余地がなく、多くの親たちは落胆の色を隠せないでいる。公立幼稚園のほとんどが定員を増やす努力をしているが、状況は似たようなものだ。5月19日幼稚園、ベンタイン幼稚園、4月30日幼稚園など多くの幼稚園が入園者数を倍増させており、中には1クラスの人数が60人というクラスも出てきている。同市教育訓練局は、1クラスの人数が多すぎるため、教育の質の低下が危ぐされると警告している。
公立の教育施設は入園希望需要の30~50%を満たすのみだ。同市教育訓練局就学前教育課のグエン・ティ・キム・タイン課長は、「就学前児童の数が昨年より1万2000人増加したため、5歳以下の児童の多くが教育を受けられないことになる」と懸念を表明している。
子供を公立の幼稚園に入学させることができなかった親たちは、私立の幼稚園を考えざるを得ないが、フーニュアン区のハインズン私立幼稚園も定員オーバーだ。同幼稚園のタ・ティ・タイン・アン園長は「就学前児童の幼稚園入園希望者数は毎年増加している」と語る。
同市人民委員会のグエン・ティ・トゥ・ハ副主席は関係当局に、幼稚園の建設を急ぎ2008~2009年度内に完成させるよう指示しているが、計画はおおむね書類段階に止まったままだという。