東南部ドンナイ省内の複数の銀行支店はこのほど、各金融機関に対し融資手続き書類の審査を慎重に行うよう呼びかける警告文書を送付した。
同文書でベトナム国家銀行(中央銀行)ドンナイ支店が明らかにしたところによると、1月3日、アジア商業銀行(ACB)ドンナイ支店に同省ビエンホア市在住のボー・ティ・トゥー・タオという女が同市内の土地と建物を担保に融資の申し込みに訪れたという。銀行側は、この女が提出したビエンホア市人民委員会発給の土地建物使用権証明書に問題はないと判断し、同月16日に10億ドン(約520万円)の融資を行った。ところが、翌17日に銀行職員が土地使用権登録事務所に確認に訪れたところ、この文書が偽造されたものだということが発覚、通報を受けた警察は同日中にタオ容疑者を逮捕した。調べによると、同容疑者はこの土地の家屋を賃借りしているに過ぎず、大家のLさんから借りた証明書をコピーして書類を偽造していた。
また、サイゴン・ハノイ銀行(SHB)ドンナイ支店でも土地使用権証明書を担保に6億ドン(約310万円)の追加融資を申し込んだ女が、公文書偽造の疑いで逮捕されている。この女は、スキャナーを使って人民委員会の公印や副主席のサインを偽造して証明書を偽造、いったんは銀行側の審査を通過していた。