世界保健機関(WHO)ベトナム事務所のジーン・マーク・オリーブ博士はこのほど、ベトナムでのバイクヘルメット義務化1周年を記念した会合で「ヘルメットのおかげで数千人の命が救われている」と発表した。
国家交通安全委員会の報告によると、今年1~10月の交通事故による死者数は前年同期に比べ約1400人減少し、重傷者の数も約2200人減少している。しかしオリーブ博士は、ヘルメットのあごひもを正しく締めていないケースが多いと指摘、さらに大人のバイクに同乗している子どもの多くがヘルメットを着用していない問題についても対策を急ぐ必要があると述べた。
WHOによると、ヘルメットの着用でバイク事故の死亡率が42%減少し、重傷を負う確率も69%減るという。ベトナムではバイク乗車中の事故による死者数が陸上交通事故による死者数全体の59%を占めている。