北部ホアビン省マイチャウ郡では最近、道路拡張工事のため山を切り崩し岩を砕く作業をしていたところ、作業員が偶然にも大規模な「金鉱」を発見したといううわさが広まり、大勢の人が詰めかける騒ぎになった。砕いた岩のかけらの中に金色がかった物質が見えたため、うわさを信じる人が多かったようだ。
このうわさはまたたく間に広がり、郡内の各村から数千人が工事現場に殺到した。人々は石片に金(きん)が含まれていると考え、少しでも多くの石片を手に入れようと奪い合うようにバイクに載せて持ち帰ろうとしたため、工事現場は混乱し行き来もままならない状態になった。
ところが、同省ホアビン市から「技師」を自称する複数の人物が現場を訪れ、石片に含まれているのは金ではなく別の鉱物と話したため、この騒ぎは収まったという。「金鉱」が発見された同郡トゥンケー村人民委員会のハー・バン・トゥ主席は、専門機関が現場の調査を行ったわけではなく、石片に含まれる物質が何であるのかはまだ正確に分かったわけではない、と話している。