東南部タイニン省人民検察院は13日午後、麻薬不法所持の罪で同省人民裁判所から2度の死刑判決を受けていたグエン・ミン・フンさんという男性の拘留措置を撤回する決定を行った。これにより、フンさんは約5年ぶりに晴れて家族のもとに戻ることができた。
フンさんは、タイニン省警察が2003年5月28日に摘発したカンボジア・ベトナム間の大規模な麻薬密売組織の一員としてヘロイン売買にかかわったとして逮捕され、同省人民裁判所から死刑判決を受けた。これに対しフンさんは冤罪を主張、ホーチミン市最高人民裁判所は捜査のやり直しを命じた。
しかし同省検察院はフンさんの有罪を主張し続け、フンさんは同省裁判所から2度目の死刑判決を受けた。その後2007年4月、ホーチミン市最高裁判所は再び捜査のやり直しを命じた。結局、フンさんの有罪を立証できる証拠を発見できなかったため、フンさんに対する捜査は打ち切られ、拘留措置も撤回されることとなった。