4日午前10時半にホーチミン市のタンソンニャット空港を離陸し、マレーシアのクアラルンプールに向かっていたベトナム航空VN757便は、機内に爆弾を仕掛けたとの脅迫を受け、タンソンニャット空港に引き返し緊急着陸した。
着陸後、空港のセキュリティや爆弾処理班を総動員してすべての乗客の荷物や機内から爆弾を探し出す作業が行なわれたが何も発見されず、ベトナム航空は午後3時に爆弾はなかったとの結論に達した。このため、乗客らは午後3時45分に再びクアラルンプールに向けて出発した。
ベトナム航空のズン安全対策部長によると、VN757便が離陸して数分後に客室乗務員Hから機長に対して、機内に爆弾を仕掛けたとの脅迫メッセージが携帯電話に送られてきたとの報告があったため、同便は運行を中止したという。Hは、搭乗前に女性客に頼まれて携帯電話を貸した際に取り外した自分のSIMカードを入れ直すことに気を取られて電源を切るのを忘れてしまったと話している。Hには何らかの処分が下されることは確実だが、Hの携帯に脅迫メッセージを送った犯人についても警察が捜査を行っている。
<続報>その後の調べで、機長に脅迫メッセージの報告をした女性客室乗務員ブイ・ティ・ミー・フオンさん(34歳)の携帯電話にはそのようなメッセーが送られた形跡はなく、離陸時に電話の電源が切られていたことが分かった。フオンさんは脈絡のないことを口走るなど異常な様子が見られたため病院で診察した結果、ストレスによる急性妄想症と診断された。