北中部地方ハティン省ギースアン郡コーダム村ではこの数年、癌患者が急増し、住民の不安が高まっている。同村第7地区は人口500人に満たないが、この3年間に癌が原因とみられる死者は少なく見ても18人に上り、今年6月には4人が相次いで死亡した。これらの死者の大半は年齢が30~50歳代だ。
地区の長老、ホアン・エム・ルアットさん(80歳)は、「米軍は1968年、この村の近くにある橋を破壊しようと激しい爆撃を行った」と語り、戦争中に投下された爆弾が原因ではないかと推測する。一方、同村党委員会書記長のファム・チュン・トン氏は、現在の過剰な農薬の使用が村の水質汚染を引き起こしている可能性を指摘する。
村民の第一の願いは正確な病気の原因の究明だ。同村人民委員会のズオン・ゴック・デ主席は、これまでに癌で亡くなった村民のリストを作成し、郡及び省の人民委員会に提出、早期かつ科学的な原因の究明を要請している。