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南中部沿岸地方ビントゥアン省フークイ郡(huyen Phu Quy)警察は10日、同郡フークイ島にある標高106mのカオカット山(nui Cao Cat)の頂上で遺体となって見つかった男性観光客の死因を捜査する中で、血が付いたナイフを含む証拠品を発見したと明らかにした。
これに先立つ8日昼頃、観光客らが血だまりの中で倒れている男性の遺体を発見して警察に通報した。付近には大量の血痕があり、遺体は黒いズボンと灰色のシャツを着用。頭髪は少なく、近くには僅かな現金が落ちていた。
警察は9日、山頂からロープを下ろして崖下100mまでを捜索し、男性の死に関係すると見られる証拠品の数々を回収した。遺体は山頂にあるリンソン寺(chua Linh Son)の仏像の前で発見された。現場は大きな岩の上で、すぐ傍は深い崖となっている。遺体は、同省法医学センターに運ばれて詳しい死因を調べるために検死が行われた。
また警察は、遺体発見現場から約200m離れた山の中腹で、男性の物と思われる黒いショルダーバッグを発見。中には、携帯電話や財布、ライター、ドライバー、ハサミ、そして、切り刻まれた身分証明書などが入っていた。
特に崖下で見つかったナイフは、男性の直接の死因に繋がる凶器と考えられており、その他の証拠品と共に鑑識に送られた。
男性の身元については、P・Q・Dさん(20歳)と判明。9日には、ホーチミン市から家族がフークイ島まで身元確認のために訪れ、同日中にDさんの遺体は水路でホーチミン市まで運ばれた。遺族によると、生前のDさんは人付き合いが少なく、閉鎖的な暮らしを送っていたとされる。
なお、警察は監視カメラの映像から、Dさんがホーチミン市からビントゥアン省ファンティエット市に移動し、8日朝に高速船でフークイ島を訪れたことを突き止めた。