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バンコック・ポスト(Bangkok Post)によると、タイ沖をゴムボートで漂流していたベトナム人男性が海軍によって救出された。男性によると、インド・ムンバイ市に住む妻に会うため、同国に向かう途中だったという。
タイ海軍は3月23日の午前11時50分ごろ、同国漁船の乗組員から、海上を漂流する男性を発見したとの通報を受けた。
漁船はタイ南部シミラン島から約14km、アンダマン海に面するパンガー県の海岸から80kmの地点で漂流する男性の姿を発見。男性が乗っていたゴムボート(全長2.5m)には、ほぼ空っぽになった水タンク1本、インスタントラーメン約10個、スーツケース1個しかなかった。
漁民らはゴムボートが流されないように漁船の船体に結び付けた後、海軍に通報。通報を受けて現場に急行した海軍が男性を保護した。
救出されたのはホー・ホアン・フンさん(37歳)。男性が語ったところによると、2年前にムンバイ市に住むインド人女性と結婚したが、新型コロナの影響で離れ離れとなってしまった。
妻に会うことを決意した男性は3月2日、飛行機でホーチミン市からバンコク市に渡り、そのままインドに乗り継ぐ予定だったが、査証(ビザ)を取得できなかったため、バスでタイ南部プーケット県まで移動。ここでゴムボートを購入し、今月5日、愛しの妻と再会すべく、2000kmの航行を開始した。
男性は海軍に救出されるまでの間、海上で18日を過ごしていた。救出後、男性の身柄はパンガー県ムコシミラン国立公園の事務所に移され、ここで更なる支援を受けている。