中部クアンガイ省で人食い女の噂が飛び交った。この女は必ず学校の校門前に出現し、生徒らを次々に食べるというものだ。初めはただの噂だと考えていた人たちも「クアンガイテレビの夜のニュースで放送してたよ」などと、だんだんと尾ひれがくっつき、次第に町中に噂が広まっていった。迷惑したのは地元テレビ局のクアンガイテレビ。住民から「今日校門前でちょっと変わった女性を見たが、あれは人食い女ではないか」とか「今日学校の校門前で人食い女を見た」など根も葉もない目撃証言が次々に寄せられ業務に大きな支障をきたした。結局、同テレビ局が公式に「過去にそんなニュースを流したことはありません」と放送したことから、町は再び平穏を取り戻したという。